みかづきだよりvol.7 〇〇が体にいいらしいよって本当?

世の中健康ブーム。
TV・雑誌・インターネト上には、たくさんの情報があふれていますよね?
どれが正しいのでしょうか?
 
結論から言うと、全ての物事において、単に”正しい”とか”正しくない”と言い切ることはできないと、私は考えています。
ある人にとっては”正しい”ことも、ある人にとっては”正しくない”かもしれないということです。
 
例えば、鍼灸の世界にはたくさんの流派が存在します。
どこの世界も同じだと思いますが・・・
流派ごとにうちが”正しい”、あっちは”正しくない”などと争う訳ですが、そもそも本当にどちらかが正しく、どちらかは正しくないのでしょうか?
本をたどると、鍼灸の起源はむかしむかしの中国です。
中国の古い書物を読む中で、解釈の違いはあれど、根本的には同じです。
この解釈の違いを分かりやすく説明すると、コインを表から見たのか、裏から見たのかの違いです。
もしかしたら、横から見た人もいるかもしれませんね。
全てのコインの裏と表の絵柄を知っていれば、どちらから見てもこれは1円、これは5円と分かりますが、初めて見たコインだと同じものかどうか分からないですよね?
そんな感じです。
それを”正しい”とか”正しくない”とか論議していること自体ナンセンスです。
本当にすごく勉強されている先生は、他の流派の否定はしません。
そんな考え方もあるんですねと受け入れます。
だって、根本は同じだもの。
 
今流行りのヨガにも色々な流派がありますよね。
更に言うと、ヨガとピラティスの違いなどを語る方もいらっしゃいますが・・・
まず、ヨガには『ヨガスートラ』という経典があります。
この中に色々な教えが書かれています。
そもそもヨガは男性がする修行なんですね。
それがアメリカに渡って、万人受けするエクササイズとなり、日本に入ってきたんですよ。
ピラティスは、ピラティスさんがヨガをアメリカ兵のリハビリ目的に改良したものなので、本はヨガなんです。
どちらも、今流行りのリラックスが目的なものではないんですね~
それが悪いという訳ではないんです。
本は同じなんだし、健康のためにされているという目的が同じであれば、流派やエクササイズの名前にとらわれたり、いがみ合ったりしなくていいんじゃないの?ということです。
なんとなく分かって頂けたでしょうか?
 
また、全ての物事には”良い面”もあれば”悪い面”もあります。
表裏一体です。
副作用があるから薬を飲みたくないという方が増えていますが、確かに薬には副作用があります。
ただ、効果もありますよね?
どちらを取るか?ということなんです。
副作用があっても飲まなければならない場合もありますよね?
副作用を逆に効果として利用している薬もたくさんあります。
 
副作用がないから漢方薬を飲みたいという方も増えていますが、漢方薬だって薬です。
副作用とは考えませんが、体質に合わないと、逆に体調を崩す場合もありますよ。
最近はドラッグストアでも簡単に購入できますが、まずは専門家にご相談を。
ちなみに、みかづきでは漢方カウンセラーをご紹介でしますので、遠慮なくお声かけ下さいね。
 
”〇〇は△△にいいらしいよ”という食材も、そればかり食べていては、他の必要な栄養素が不足して、体調を崩してしまいそうじゃないですか?
体に必要な栄養素であっても、摂りすぎると害になるものもあります。
 
運動はもちろん体にいいことですが、今まで何もしていなかった方が、いきなり流行っているからとマラソンを始めたらどうでしょうか?
きっと体を壊してしましますよね?
 
血液の巡りを良くしましょうと盛んに言われていますが、そもそも巡らせたい血液が不足している方が巡らせよう、巡らせようとしたらどうでしょう?
体は楽になるどころか、逆にしんどくなってしまいます。
今、巡らせたい血液が不足している方が多いように思います。
貧血という意味ではないので自覚されるのは難しいかもしれませんが・・・
女性は月経や出産で血液を消耗していますからね。
まずは血液を増やさなきゃなんですよ。
 
何かをアピールしたい時、多くの人は良いイメージの方だけを全面的にアピールします。
悪いイメージを持たれる可能性があることはあまり言いません。
なので、一方向の情報だけが一人歩きしてしまうんですね・・・
で、効果が出ないとか、逆に悪くなったりとか・・・
残念なことですよね。
 
同じ「肩こり」でも、人それぞれ原因が違います。
原因が違えば、治療法、対策法も変わってきます。
それを、これが肩こりに効くなんて言えませんよね。
人それぞれ、原因は違うので、まずはそれを見つける必要があります。
原因が見つかったら対処法を考えます。
原因や症状が同じでも、体質によって対処法が変わることもありますよ。
 
誰かがいいと言っていることが、本当に自分に合うか?はご自身にしか分かりません。
他の人と一緒ではないんです。
体にいいことは人それぞれ。
ぜひ、そこに気づいてくださいね。
 
アプローチの方法も色々選べる世の中です。
それがはり・きゅうだと嬉しいなと思います。
ずっと表面的な”効く””効かない”という言葉に捕らわれていると、チャンスを逃してしましますよ。